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D種接地工事の施工基準|100Ω/500Ω緩和規定・電線サイズ・省略できる5つの条件まで解説

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電気工事の現場で最も施工機会が多いのが、単相100Vや三相200Vなどの低圧機器に施す「D種接地工事」です。

家電製品やオフィス機器から、工場の汎用モータ、空調機まで幅広く適用されますが、現場では以下のような疑問がよく浮かびます。

  • 「D種接地の規定抵抗値とアース線の太さは?」
  • 「漏電遮断器が入っていれば500ΩまでOKって本当?」
  • 「コンクリート床上や乾燥した場所なら接地を省略できる?」

本記事では、D種接地工事の基本スペック(100Ω)から、現場で役立つ「500Ω緩和規定」、施工を省略できる5つの条件まで、電気設備技術基準に則って分かりやすく解説します!

目次
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1. D種接地工事とは?基本スペックと対象設備

D種接地工事は、「使用電圧が300V以下の低圧の電気機械器具」の外箱、金属製可とう電線管、金属ダクトなどに施す接地工事です。

万が一の漏電時に、人体への感電事故や火災を防ぐために義務付けられています。

D種接地の基本スペック一覧

項目施工基準
対象設備使用電圧 300V 以下の低圧機器(100Vコンセント・三相200V機器等)
規定の接地抵抗値100Ω 以下
接地線の最小太さ直径 1.6mm 以上の軟銅線(IV線など)
漏電遮断器による緩和条件を満たせば 500Ω 以下 まで緩和

2. 現場の要!漏電遮断器(ELCB)による「500Ω緩和規定」

D種接地の基本抵抗値は「100Ω以下」ですが、地盤の状況によってはアース棒1本で100Ωを切るのが難しいケースがあります。

そこで重要になるのが、電気設備技術基準(電技)に定められた500Ωへの緩和規定です。

💡 D種接地の500Ω緩和規定

定格感度電流 30mA以下、動作時間 0.5秒以内 の電流動作型漏電遮断器(ELCB)を設けた電路では、接地抵抗値は 500Ω以下 でよい。

住宅やオフィス、工場の分岐回路には、基本的に動作時間0.5秒以内のELCBが組み込まれているため、実務では500Ω以下が確保できていれば検査・運用上問題ないケースがほとんどです。

3. 実務で役立つ!D種接地工事を「省略できる5つの条件」

電気設備技術基準(電技解釈第29条)では、特定の安全対策が講じられている場所・設備において、D種接地工事の施工を省略できる規定が設けられています。

現場での施工可否を判断する際に、必ず押さえておきたい5つの条件です。

省略条件①:対地電圧150V以下で「水気のない乾燥した場所」

対地電圧150V以下(一般的な100V回路)の機械器具を、水気のない乾燥した場所に施設する場合。

省略条件②:「絶縁性の台・床」の上(※コンクリートは不可)

木製など、十分な絶縁性を持つ台や床の上に電気器具を設置する場合。

⚠️ 注意:コンクリート床は湿気を含み導電性があるため、「絶縁性の床」としては認められず、省略できません!

省略条件③:「二重絶縁構造」の機器

電動工具や家電製品などで、二重絶縁マーク(回マーク)がついている機器を使用する場合。

省略条件④:絶縁変圧器(3kVA以下)の使用

二次側電路が非接地となる容量3kVA以下の絶縁変圧器を挟んで電源を供給する場合。

省略条件⑤:高感度・高速形のELCB設置(15mA・0.1秒以下)

水気のある場所以外で、定格感度電流 15mA以下、動作時間 0.1秒以下 の電流動作型漏電遮断器(ELCB)を設置している場合。

4. D種接地の施工方法と注意点

① アース線の選定と保護

接地線には直径1.6mm(断面寸法2.0mm²相当)以上のIV線(緑)を使用します。人が触れる場所や傷つきやすい場所を通す場合は、合成樹脂管(PF管やモール)に入れて保護しましょう。

💡なお、アース線(保護接地線)を他の電源線と一緒に電線管へ通す場合、アース線は常時電流が流れないため『電流減少係数(管内本数カウント)』からは除外して計算してOKです。管内通線時の詳しい低減率計算はこちら。
[電線管に複数通す時の注意点:アース線と電流減少係数のカウントルール]

② 機構・ネジ止めの確実な接続

機器のアース端子(接地端子)にアース線を接続する際は、圧着端子(丸形端子など)を用いてボルト・ネジで確実に締め付けます。接触不良(浮き)があると、万が一の漏電時にアースが機能しません。

5. まとめ:D種接地は500Ω緩和と省略規定を押さえよう!

D種接地工事の要点をまとめます。

  1. 基本基準:使用電圧300V以下 / 抵抗値 100Ω以下 / 電線 1.6mm以上
  2. 緩和規定:0.5秒以内のELCBがあれば 500Ω以下 でOK!
  3. 省略規定:乾燥した場所や二重絶縁構造など、条件を満たせば省略可能!

現場での施工計画や日常点検の際に、本記事の基準をぜひお役立てください!

💡 D種接地の施工に必要な「資格」の解説はこちら

「第二種電気工事士と認定電気工事従事者でどこまでD種接地を施工できるか?」などの資格要件については、以下の記事で解説しています。

👉 D種接地工事とは?どんな資格が必要?電気工事士との関係も徹底解説記事へ

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この記事を書いた人

10年以上の電気工事経験のノウハウや知識を皆様に提供しています。
所有資格:第二種電気工事士・第一種電気工事士・1級電気工事施工管理技士

所属している北海道の電気工事会社『(株)佐々木電設』にて、高圧受電設備の更新や新設工事を承っております。ホームページからご連絡ください。
https://sasaki-dennsetsu.com/

また、私は電気工事に従事する仲間の技術習得や現場作業や電気学の知識・理解向上、キャリアアップを目的として当サイトを運営しています。

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