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【施工体験記述】1級・2級電気施工管理技士「品質管理」の書き方と高圧工事の模範解答(トランス・ケーブル更新)

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電気工事施工管理技士の二次検定(旧実技試験)において、合否を大きく左右する最重要課題が「施工体験記述(品質管理・工程管理・安全管理)」です。

なお、第二次検定の詳細な配点や採点基準は指定試験機関より一切公表されていません。しかし、試験の性質上、抽象的な精神論(「注意して施工した」「確認を徹底した」)では施工管理者としての管理技術が伝わりにくく、点数が伸び悩む傾向があります。

本記事では、高圧受電設備(トランス更新)や高圧ケーブル(CVT)敷設といった具体的な工事題材を用いて、試験で評価されやすい論理的な記述構成、過去の合格経験から予想して作成した解答例文(1級・2級対応)、注意すべき不適切な表現、文字数調整のポイントを徹底解説します。

目次

1. 「品質管理」記述で評価されやすい3段構成

第二次検定では、受験者が「現場の施工管理者として適切な品質管理プロセスを踏んでいるか」を以下の3ステップで倫理的に説明することが求められます。

【品質管理記述の基本フレームワーク】

STEP
【発生した問題・品質上のリスク】

どのような工事で、何の品質低下(絶縁低下・破損等)が懸念されたか

STEP
【検討した理由・技術的対策(処置)】

リスクを防ぐため、どんな数値基準・確認方法・手順で管理・指導したか

STEP
【評価・実施結果】

対策を実施した結果、品質(仕様・試験基準)が確保され事故・手戻りなく引き渡せたか

文章を作成する際は、「どのような管理値(数値基準)を用いて指導・確認したか」を具体的に盛り込むことが、施工管理技術を示す鍵となります。

2. 【解答例①】高圧変圧器(トランス)更新工事における品質管理

高圧受電設備(キュービクル)内の変圧器(トランス)更新工事を題材とした模範解答です。機器搬入時の絶縁保護、端子圧着のトルク管理、受電前試験をテーマに構成しています。

現場状況・工事概要の設定サンプル

  • 工事名: 〇〇工場 構内高圧受電設備(トランス・VCB)改修工事
  • 工事概要: 老朽化した変圧器(3相 6.6kV/210V 300kVA)2台の撤去および新設据付工事
  • 立場: 現場代理人(施工管理担当)

例文

【1. 特に留意した品質管理上の課題】

キュービクル内の高圧変圧器更新にあたり、狭小スペースでの搬入据付時にトランス外装および高圧ブッシングを接触破損させるリスクがあった。また、機器一次側・二次側端子の接続不良による通電後の発熱・絶縁低下を防ぐため、圧着接続および締め付けトルクの品質管理を特に留意した。

【2. 検討した理由および実施した技術的対策】

搬入時におけるブッシング破損を防ぐため、機器全体を養生シートで覆い、吊り上げ時は専用吊り具を使用して水平精度を水準器で確認しながら慎重に据え付けた。端子接続においては、指定サイズの銅ブスバーおよび端子を使用し、トルクレンチを用いて規定トルク値(M10ボルト:30N・m、M12ボルト:60N・m)で均一に締め付けを実施。締め付け後に合マーク(マーキング)を施して締め忘れを防止した。さらに受電直前に500V/2000V絶縁抵抗計および耐圧試験を実施し、絶縁抵抗値が基準値(100MΩ以上)を満たしていることを確認した。

【3. 実施した結果および評価】

機器の破損や接触不良を起こすことなく計画通り据え付けを完了した。受電前の絶縁抵抗測定および耐圧試験においてもすべて管理基準値をクリアし、通電後のサーモグラフィ測定による温度異常も認められず、高品質な受電設備を引き渡すことができた。

3. 【解答例②】6.6kV CVTケーブル敷設・耐圧試験における品質管理

地中配線および管路式通線における高圧CVTケーブルの施工品質管理を題材とした模範解答です。許容曲げ半径、通線張力、シース保護、直流耐圧試験をテーマに構成しています。

現場状況・工事概要の設定サンプル

  • 工事名: 〇〇施設 構内高圧地中電線路(FEP管路・CVTケーブル)敷設工事
  • 工事概要: 引込柱からキュービクル間に至るFEP管路への6.6kV CVT 60sqケーブル敷設(延長120m)および端末処理工事
  • 立場: 工事責任者(施工管理担当)

例文

【1. 特に留意した品質管理上の課題】

FEP管路内への高圧CVTケーブル通線作業において、管路の曲がり部で過度な引張力や側圧がかかることによるケーブル被覆(シース)の損傷、および絶縁体の変形・水トリー劣化を防止することが最重要の品質課題であった。

【2. 検討した理由および実施した技術的対策】

通線時のケーブル損傷を防ぐため、許容曲げ半径をケーブル完成外径の6倍以上(R≧228mm)に維持できるよう、管口部にベルマウスを装着し、ハンドホール内にはガイドローラーを配置した。通線時にはウインチにデジタル張力計を装着し、許容引張荷重(700kg以下)を超えないよう監視するとともに、高粘度入線潤滑剤を管内に均一に塗布して摩擦抵抗を低減させた。通線完了後、端末処理部においてシース剥ぎ取り時のナイフ傷が無いことを目視確認し、直流ハイポット試験(DC 10.35kV・10分間印加)を実施して漏れ電流値およびキック現象の有無を測定・管理した。

【3. 実施した結果および評価】

被覆の損傷や屈曲異常を発生させることなく通線を完了した。直流耐圧試験における漏れ電流値も管理基準値(0.5μA以下)を十分に下回り、キック現象も観測されなかったため、長期的な水トリー耐性を備えた高品質な地中配電線路を構築できた。

4. 評価されにくい不適切な表現 vs 高得点につながる技術的記述

記述試験では、施工管理技士の記述としてふさわしくない主観的な言葉や抽象的な表現を使うと、技術的管理能力が伝わりません。

※採点基準は非公表ですが、資格スクールや現場指導において推奨される表現と不適切とされる表現の比較です。

評価されにくい不適切な表現(抽象論)評価されやすい適切な記述(技術的根拠)評価されにくい理由
「注意して施工した」「しっかり確認した」トルクレンチを用いて規定トルク(60N・m)で締め付け、マーキングで確認した単なる意識付けであり、どのような管理技術や数値基準を用いたかが伝わらないため。
「壊れないように気をつけた」ケーブル完成外径の6倍以上の曲げ半径(R≧228mm)を確保し、ガイドローラーを配置した根拠となる管理数値や具体的な対策・器具が記載されていないため。
「きれいに配線した」絶縁抵抗計(2000V)を用いて測定値が100MΩ以上であることを確認した見た目の感想であり、電気的品質(絶縁性)を評価した根拠にならないため。
「事故なく終わって良かった」直流耐圧試験(DC 10.35kV・10分間)を実施し、漏れ電流が基準値(0.5μA以下)であることを確認した客観的な検査データや合否判定の根拠を示していないため。

5. 解答用紙の文字数調整と現場設定のコツ

二次検定の解答用紙は、指定されたマス目や行数の8〜9割程度を埋めるのが一般的です。

指定枠の8〜9割を目安に記述する

空白が極端に目立つと、技術的知見の不足とみなされる可能性があります。

現場設定の数値は「実務的で整合性の取れたもの」にする
  • 6.6kV CVTケーブル ➔ 38sq、60sq、100sqなど実在するサイズ。
  • 絶縁抵抗基準値 ➔ 100MΩ以上(高圧)、500V/2000Vメガー。
  • 締め付けトルク ➔ M10(30N・m)、M12(60N・m)。
主語を自分(施工管理担当者)にする

「〜させた」「〜を指示・統括した」「〜を確認した」という施工管理者の視点で文章を締めくくります。

自分の記述に自信を持てますか?

採点基準が明確ではない以上、この記事もあくまで”減点される要因”を排除する方法を掲載しているに過ぎません。自分の体験を記述に落とし込むには、プロの目を通した方が間違いなく合格に近づきます。

自分の書いた体験記述が合格レベルに達しているか不安な方は、[プロの添削サービス・通信講座の比較記事]を参考にしてください。

激務の中でも一発合格を狙う!「ここまできたら絶対合格です」

忙しい合間をぬって合格を狙うなら、施工体験記述の原案作りに何時間も悩むのは時間がもったいありません。自分の工事メモを送るだけでプロが合格レベルの原案・添削を行ってくれるサポートサービスを活用し、最短ルートで1級・2級を掴み取りましょう。

\ 試験まで残り70日

この記事を書いた人

10年以上の電気工事経験のノウハウや知識を皆様に提供しています。
所有資格:第二種電気工事士・第一種電気工事士・1級電気工事施工管理技士

所属している北海道の電気工事会社『(株)佐々木電設』にて、高圧受電設備の更新や新設工事を承っております。ホームページからご連絡ください。
https://sasaki-dennsetsu.com/

また、私は電気工事に従事する仲間の技術習得や現場作業や電気学の知識・理解向上、キャリアアップを目的として当サイトを運営しています。

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